夜の赤信号

帰り道に工事中による片道通行の区間がある。

距離にして20mくらい。

 

仕事が時間通りに終われば、いつも大体23時45分くらいに

そこに差し掛かる。

 

不思議なことに必ずそこに来ると赤信号。

待ち時間はまちまちだが最長で3分くらい。

 

見通しのいい田舎道だから対向車線のライトもよく見える。

たった20mの距離。それも車の通りがない夜中なものだから、

律儀に止まる車だけではないのだが、

わたしはここに止まるのが結構気に入っている。

 

だだっ広い何もない道で対向車もない静かな場所で

ぼんやりと赤信号とその下のカウントダウンをぼんやりと眺めて、

あー帰ってきた、

とひとつの気持ちの切り替え地点になっていると思う。

 

それに自分の気持ちの状態もわかる。

気持ちがやさぐれているときは、

はやく変われー、て思うし、

信号無視する車がいれば こんにゃろー と思う。

 

おおらかな気持ちのときは、

まったく待つ時間が気にならないし、

信号無視する車があれば、急いで大変だねー

て気持ちで見送る。

 

自分の気持ちの状態もわかる。

だけどなんで毎回赤信号にあたるのかは謎。